2012年6月8日金曜日

曽我蕭白と月岡芳年

今回はかなり個人的なブログになります(笑)

金曜日の仕事帰りに上野の東京国立博物館(金曜日は8時までやってます)で
開催中の「ボストン美術館展」に行ってきました!

















お目当ては鬼才?!曽我蕭白(そがしょうはく)!


若冲(じゃくちゅう)と並んで江戸の絵師として人気急上昇中です。

わたしが解釈するところ若冲はビートルズ、蕭白はローリングストーンズと
いったところでしょうか(この違いわかるかなぁ)。

今回はフェノロサ(東京芸術大学設立に貢献)が明治にアメリカに持ち帰った
絵画の里帰りという展覧会です。

その中でも今回のもっとも注目の蕭白の作品群の中で
「龐居士・霊昭女(れいこじ・れいしょうじょ)図屏風(見立久米仙人)」というのが
どうもにおいました(笑)。


曽我蕭白 「龐居士・霊昭女図屏風」

中国唐代の隠者龐居士とその娘霊昭女を描いたとされるが、その好色的な眼差しは、女性の脛に見とれて法力を失った久米仙人とも見える。曽我蕭白の皮肉な眼差しが読み取れる。
との説明。

わたしはこの絵をじっとみていて、どうもどこかでみたことがあるなぁっと思いました。
そして思い当たったのは月岡芳年(つきおかよしとし)!!


月岡芳年 奥州安達が原ひとつ家の図
若い女性、老婆(老人)、包丁(蕭白のでは上から吊るさっている)、なんだかおかしな雰囲気、
蕭白より100年遅れて生まれた芳年ですが、絶対にどこかで蕭白の絵をみたんじゃないかというのが
わたしの推測です。(女と包丁の位置が反転してますね)

・・・こんな風に自分の中でいろんな絵を繋げていくというのも絵画を観る
楽しみなのかもしれませんね!


※奥州安達が原ひとつ家
昔、岩手という公家の姫の乳母がいた。その姫は生まれながらにして不治の病であった。
易者によるとその病を治すには妊婦の胎内の胎児の生き胆が必要とのこと。
岩手はその肝を得るために自分の娘を置いて、奥州の安達が原というところで宿をかまえ
妊婦が訪ねてくるのを待った。
長い年月がたち、ついに若い夫婦が宿を求めてきた。女の方は身重である。
ちょうど女が産気づき、夫は薬を買いに出かけた。
岩手は出刃包丁を取り出して女に襲い掛かり、女の腹を裂いて胎児から肝を抜き取った。
だが女が身に着けているお守りを目にし、岩手は驚いた。
それは自分が京を発つ際、娘に残したものだった。
今しがた自分が殺した女は、他ならぬ我が子だったのである。

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