2012年5月26日土曜日

偶然について

海外に行くと聖書に基づく絵画が(キリストかマリアが圧倒的多数)
多いので、これはきちんと勉強しないとなということで、
ロンドンから帰国後、絵画研究にさらに熱が入りまして
通勤の行き帰りに、「名画と聖書」という本を読んでいます。

そしたら、この間、帰りの電車で立って読んでいたところ、
少し遠いところだったのですが
途中で降りた人がいて席が空きました。

しばらくしても誰も座らないので、そこへ座ったのですが、
なんとわたしの左隣では新約聖書を熱心に読んでいる
若い女の子がいるではないですか!!

ちょうどマタイのとこだったかと思います。
(ピンクのマーカーやら、2重線やらひっぱってあって、かなりの熟読ぶり!)。
ちょっと待ったぁ、知ってる知ってますよぉ(←心の声)。

・・・でも、あまりジロジロ見るのもなんなんで、話しかけはしませんでしたが、

「求めよ、さらば与えられん」(新約聖書マタイ伝より)

という聖書の言葉が浮かんできたのは、言うまでもありません。


そしてさらにびっくりなのは、なんだか不思議だねって気持ちで家に
帰ったところ、夕刊を広げて待っていたのはうちのおかん。
「この間、ロンドンで行ってきたところじゃないの?」

なんと夕刊トップ一面にABBEY ROADを渡るビートルズの写真が!
「????はぁ????」
記事はというと・・・有名なジャケットとは別方向の向きで 撮った写真が
オークションにかけられているとのこと。
しかし、なんでまたこのタイミング!!!
この横断歩道、数日前に渡ったしね。

偶然と必然について考えさせられた1日でありました☆


2012年5月23日水曜日

本当に描きたい絵


アルフォンス・ミュシャという画家をご存じでしょうか?

ではこの絵は?どこかで見たことがあるのでは。

サラベルナールという女優の宣伝ポスター


ミュシャはアールヌーボー(花や曲線を使った華やかな絵とか建物とか)代表選手です。
フランスでよく見かけるかも。

ミュシャはこの絵で一躍、時の人!大スターと成ります。
でもこれはミュシャが本当に描きたい絵ではなかったのです
(貧乏だったからお金のために引き受けた仕事かな)。

晩年、祖国であるチェコの民謡をテーマにした油彩画を描きますがまったく
売れませんでした(T-T)

画家にはこんな風に自分が本当に描きたい絵とは違う形で売れるってことが結構あります。
そうすると、画家はうつになってきます。
でも、さらに良い絵が描けたりするんですね(笑)
そしてもっと売れる。
本当に描きたいものでは認めてもらえない。
世の中は皮肉なものです☆
               
                                               

2012年5月21日月曜日

ぺルジャンパレス

ロンドンに滞在中、友人夫婦にぺジャンパレスというペルシャ料理の
お店に連れて行ってもらいました☆

すごーく、おいしいお店です!!
(そのおいしさをつたえるのは友人ブログ参照)。









そしてそのとなりには、やはりペルシャ?(レバノン?)の
お菓子屋さんがあって、ここにもすごーく、おいしいお菓子
が売っています。(→見た目以上においしい!)



二人がお菓子を選んでいる間に、わたしは店内をキョロキョロ。

その時は何気なく撮ったのですが、帰国後見てみるとすごーく、
絵画的で素敵だなっと思ったので、ここに紹介します。

これでもかっていうくらいの色彩




      

絶妙な配置!!







乱雑に置かれているけど意外に絵になる
 




この時はロンドンだということを
忘れました。。








お菓子を選ぶ夫妻☆
                                                  



モネかルノワールあたりに描いて
らえば、いい絵になりそう。
タイトル
「ぺルジャンパレスのお菓子屋」

2012年5月19日土曜日

ジョンとヨーコについて

ビートルズが出て来たので、ここでちょっとジョン・レノンについて。
ジョン・レノンの奥さんは皆さんご存じの日本人のオノ・ヨーコさんです。

なぜヨーコさんなのか?不思議に思いますよね。

実はジョン・レノンとヨーコの出会いはアートです。

ヨーコさんは当時ヨーロッパで活躍していた抽象芸術家でした。
(いっけんなんだかわからないものをつくって表現してる人です)
この時はそういう芸術運動の時代だったのです。

そんなヨーコさんがロンドンで個展をしている所に、
ジョンがたまたま見に行くんですね。

そのころのジョンは奥さんとの離婚のことやら、ビートルズ内のなんやかやで
結構、精神的に病んでいました。

そんな時、ヨーコの個展でみたある作品にジョンは心を奪われます。

その作品は、真っ白な部屋の真ん中に、真っ白なはしごが置いてあって
それを登っていくと一枚の真っ白い絵が天井に飾ってあり


「Ceiling Painting 」
その真ん中に小さい文字でなにか書いてあります。
それをそばにぶらさがっている虫眼鏡で見ると、そこには
「YES」
とただ一言書いてある。



のちにジョンは「すべてに肯定されたようで、こころが動かされた」
と言っています。

これがきっかけで二人は急接近していきます。




・・・その後の評判はともかくとして(ビートルズを解散させたとか・・・)、
ジョンは最初にヨーコさんの作品に惹かれたんですね。


2012年5月17日木曜日

エマオの晩餐!

キリストとの遭遇を経験した私は数日前ナショナルギャラリーで観たカラバッチョの
「エマオの晩餐」を思い出しました。



エマオの晩餐 カラバッチョ(真中がイエス)

  この絵は、イエス復活の日に、二人の弟子がエマオに向かう途中でひとりの男と出会います。
(この男はイエスなんですが・・)、その後、イエスと気付かずに夕食をともにし、、パンを分けて
弟子に与える姿から突然!イエスだと気づく!!!っというシーンを描いています。
右の手を広げている男(ヤコブ)の気持ちはまさに・・・

「えっ!!あなたが!!!」


ちなみにカラバッチョとよく比較されるレンブラントも同じテーマを描いていて、
こちらは上のカラバッチョの絵から少し時間が経っていて
「うんうん、やはり、わたしは最初からあなたがイエスだと思ってましたよ」
って感じになってます。
(キリストなんて後光が差してきちゃってますね)




エマオの晩餐 レンブラント

こうして比べてみるとカラバッチョが劇場型(いままさにそこで出来事が起こっている)
といわれる理由がわかりますな。


2012年5月15日火曜日

アビイロードでキリストに遇う?!

アビイロード


渡ってみる



 順番が前後してしまいますが、ロンドン最終日、友人とビートルズのジャケットで有名な
ABBEY LOADへ行きました!

友人とよしよし着いたね、じゃあ、かわりばんこに写真をとろうか・・・・としたその時です!!

友人「キリストが歩いてくる!」
私 「えぇぇぇぇ!!」  っと前を見る。

本当に、私達の前の道を、イエス・キリストが歩いて行くではないですか!!!
(正確にはカールした黒髪・キリストがまとっていそうなマントをはおり、
キリストが履いていそうなサンダルの男性・・・
連日の美術館でキリスト絵画三昧だったせいもあるのか?!)
キリストとの遭遇に、しばし写真を撮るのも忘れる・・・・

おぉ、神はかくも自然にいなさるのか(/*0*\)


 その後、気を取り直してアビイロードで撮影。
でも、しばらくテンションあがりっぱなしでした(笑)

2012年5月12日土曜日

購入したいか?!

ナショナルギャラリーを友人と一緒に見ていた時、友人が

「この絵はうちに置いておきたくないなぁ」っと言いました!

これには目からうろこ(;o;)!!!

確かにどんなに有名な絵でも、毎日が憂鬱になるような絵はかんべんですね。。

ムンクの「叫び」なんかだと、会社に行きたくなくなるかも //'0'\\


「きゃあ!!!」









 

2012年5月11日金曜日

「大使たち」は平家物語

まずロンドンでは友人とロンドンナショナルギャラリーへ!
名画に会えるのはドキドキします。ある部屋を入ると・・・
ありました!ハンスホルバインの「大使たち」!!

ナショナルギャラリーの代表作の1つです。
この絵はイギリスに派遣されたフランス大使(左)に、友人の司教(右)がフランスから会いにきたところを描いています。二人とも貫禄ありますね!

でもこの絵、それだけを描いているのではありません。

まず読み解く前に、この二人が生きた時代にはイギリス史上最悪の王様、ヘンリー8世という人がめちゃくちゃに国を支配していました。例えば1番目の奥さんと離婚するために国の宗教を変えちゃったり、まわりの人を罪もないのに反逆罪で死刑にしたり、怪しい死に方の人満載です。
ようするに暴君が権威を振るっていたわけです。

さて、このヘンリー8世を踏まえて、二人の間にある意味ありげなものたちに注目しましょう。
いすの上の開かれた本はふたつの宗教が一緒に使っていた讃美歌の楽譜、それを弾くはずのリュートは、弦が壊れて弾けません(ふたつの宗教が対立しているということ・・・ちょっとみえにくいかな)。

リュートの隣にある定規がはさまった本には割り算の式(これは割るというイメージ。宗教や廻りの国々との対立)・・・・などなど、その他の小道具にもいろいろ意味があります。

絵の中の二人はそんなイギリスを偵察するためにフランスから派遣された人たちです。

そして最後に二人の足元にはドクロが!(横からはっきりと見ました!)
これはわたしが思うに、画家が最大の皮肉を隠して描いたのではないかと思うのです。

そう、あの有名な平家物語の冒頭
   「 盛者必衰のことわりをあらわす
    奢れる人も久しからず
    たけき者も終には滅びぬ   」
つまり、どんな暴君非道な人も最後には死が待っているということですね。
死からは逃れられない(ヘンリー8世は梅毒死です)。


・・・いかがでしょうか?ちょっと長かったかもしれませんが、すぐれた絵画にはたくさんの
ミステリーが隠されているのです☆


2012年5月10日木曜日

アルジャントゥイユの橋


まずは、一番身近にある名画?からご紹介!
これは我が家に昔からあるモネの「アルジャントゥイユの橋」という絵(もちろん複製)です。

両親が結婚した時に仲人さんがお祝いにくれたものです。

ということで、わたしが生まれる前から家にあったわけで、私が赤ちゃんのときから
いまに至るまでずっと一緒なのです。

そう思うとかなり感慨深いですね☆
モネの作品の中では、有名ではないですが我がこころの1枚!

2012年5月9日水曜日

ブログ開始

GWにロンドンの友人に会いに行き、触発されて
本日からブログを書くことにしました!
いつまで続くやら・・・

得意分野のアートを基本に更新していきたいと思います。

勝手な解釈になると思いますが、名画を少しづつ紹介
していけたらなと思います☆