2012年8月15日水曜日

VIVA!孤独力!!

真夏の暑い夜、お風呂にも入って一息ついてテレビのチャンネルをパチパチ
回していたところ・・・・・

3チャンネルで語学番組だったのですが、一人の女の人が大勢の人を前にして
英語で講演をしている番組に手がとまりました(もちろん字幕付)。

その内容は「孤独力」について。

「いまは孤独が悪いとされているけれど、多くの偉大な人たちは孤独から
いろんなことを生み出しました。政治家や科学者、作家や芸術家、みんな
自分の心の闇と闘うことで優れた作品を残しました。」

うーむ、確かに。

そこで思い出したのはフランス・モンマルトルを代表する画家
ユトリロです(孤独な芸術家は他にもたくさんいますが)。



代表作「ラパン・アジル」(何枚も描いている)
「コタン小路」
このうらぶれた、どんよりとしたフランス・モンマルトルの路地。
まさにユトリロですね。

ユトリロは自由奔放な母親のおかげで、私生児として生まれます。
その後も父親が次々に入れ替わり、ユトリロ自身も精神衰弱・アルコール依存症・
暴力・まっとうな仕事も続かないとまさに絵にかいたような不幸の中で生きた人です。

以前、新宿でユトリロ展を観た時は途中で
「この人一体いつ幸せを感じたりしてたんだろぅ(-_-;;)」
と切なくなりました。

でも、ユトリロは世の中の美術の流れがキュビスム(ピカソとか)や
ダダ、シュルレアリズム(ダリとかマグリットとか)に移り変わっても
そんなこととは関係なく生涯ずっとずっと、パリの路地を描き続けます。

アルコール依存症で孤独から逃げながらも、そのもうろうとした意識の中で
描く絵では孤独と闘っていたのかもしれません。

ということで、VIVA!孤独!!!


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